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大型犬の動物病院通いで要るのは、人手とお金と場所です。
診察台に上げるにも、診察のあいだ押さえるにも、人の手が要ります。薬は何でも体重で値段が変わるので、お金が要ります。そして、小型犬や猫と一緒の待合室、混んでいる日の駐車場、夜中に駆け込める救急がどこにあるか。場所の問題が、ずっとついて回ります。
うちのゴールデンレトリバーのレン(メス・2歳半・35kg)は、家から一番近い動物病院に通っています。先代のボーダーコリーのラク(オス・20kg弱)は、別の大きな病院でした。この記事では、その2頭で実際に起きたことを、払った金額も含めてそのまま書きます。
病気の中身や治療の話はしません。書くのは、「35kgの犬を病院に連れて行く」という作業そのものの話です。なお、病院で写真を撮る余裕はないので、この記事の画像はイメージです。
先に結論:大型犬の病院通いは、ここが大変
- 診察台→基本は抱きかかえて上げる。病院がやってくれる日も、自分が上げる日もある
- 薬代→何でも体重で値段が変わる。予防薬は年に一度、約4万円をまとめて払う
- 夜間救急→先代のとき1回で5万円以上。「超大型犬は受け入れ不可」と明記している救急もある
※ 金額はすべてうちの実費です。病院や地域によって変わります
診察台に上げる・押さえる:一番人手が要るところ
35kgの犬を診てもらうとき、人の手が一番要るのが、診察台のまわりです。
基本は抱きかかえて上げる
診察台に自分で上がってくれる日も、ないわけではありません。ただそれは気まぐれで、基本は抱きかかえて上げています。
誰が上げるかは、病院次第、その日の状況次第です。病院のスタッフさんが上げてくれることもあれば、私が上げることもあります。数人がかりのときもあれば、そうでないときもあります。「大型犬は飼い主が乗せるもの」とも「病院が乗せてくれるもの」とも、うちの経験からは言い切れません。
正直に書いておくと、 ラクを一度、落としてしまったことがあります。 一人で抱え上げようとして、頭から落としてしまいました。かなり痛かったと思います。若いころだったので、まだよかった……のかもしれません。抱えて上げる、というのは、そういうことが起きうる作業です。
乗り降りの危なさに、設備で備えている病院もあります。八王子のクラーク動物病院は、大型犬の診療についての公式ページで、大型犬は診察台への乗り降りだけでも事故が起きやすい、として、電動で高さを変えられる診察台を置いていると書いています(2026年9月確認)。
じつは、うちが通った2つの病院にも、電動で高さを変えられる診察台はありました。それでも、 その台に乗せるのが大変 です。台が下がっても、乗ってくれなければ結局は抱えることになります。設備があれば楽になる、とまでは言えない、というのがうちの実感です。
押さえるのは数人がかり。飼い主は頭をなでる係
台に上がったら、次は押さえることです。これは数人がかりです。
私の役目は、だいたい頭をなでて落ち着かせる係です。体を押さえるのは病院の方に任せて、診察が終わるまで、私は頭のほうにいます。
台に上げる人、押さえる人、落ち着かせる人。多いときは、それだけの人手が要ります。
待合室:小型犬と猫に気をつかう
待合室は、小型犬や猫と一緒です。ここは、気をつかいます。
同じ空間に、キャリーの中の猫や、レンの何分の一かの大きさの小型犬がいます。こちらに悪気はなくても、相手にとっては大きな犬が近くにいるわけで、そこはどうしても気になります。
レンは基本的に吠えないので、その点ではまだ楽です。吠える犬だったら、待合室にいること自体がもっと大変だったと思います。
病院嫌いだったレンが、いまは平気になった
レンは、昔は病院を嫌がっていました。いまは平気で、むしろ喜んで入っていきます。
何がきっかけで変わったのかは、はっきりとは分かりません。うちの病院にはトリミングサロンが併設されていて、レンは2ヶ月に1回、そこでシャンプーしてもらっています。そのトリマーさんが好きなのかもしれない。あるいは、人にたくさん会える動物病院という場所が、単純に好きなのかもしれない。どちらとも決めかねています。
ただし、注射など痛いことをされた次の回だけは、入口で少し渋ります。それも、終わってしまえばけろっとしています。
お金:薬は何でも体重で値段が変わる
大型犬の医療費で実感するのが、薬代です。かゆみ止めでも何でも、薬は体重で値段が変わります。体重に応じた量が要るので、その分だけ高くなる。単純な話ですが、35kgだと、これがどの薬にもついて回ります。
予防薬は、シーズンの初めに約4万円を一度に
金額が大きいのは、フィラリアとノミ・ダニの予防薬です。うちはいま、1つで両方を防げる食べるタイプの ネクスガードスペクトラ を、動物病院で処方してもらっています。毎年シーズンの初めに、その年の分をまとめて買います。
支払いは、 一度に約4万円 です。月にならせば3,000円ちょっとですが、払うのはシーズンの初めの1回。その月だけ、医療費が跳ね上がります。
ラクのときは、ノミ・ダニはフロントライン、フィラリアは別の薬と、2つに分かれていました。1つで済むようになったいまも、体重で値段が決まる仕組みは変わりません。
35kgは一番上の規格「180」
なぜ体重で値段が変わるのか。予防薬は、犬の体重ごとに規格が分かれているからです。
ネクスガードスペクトラは、体重で5つの規格(11.3・22.5・45・90・180)に分かれています。農林水産省 動物医薬品検査所の「動物用医薬品等データベース」で用法・用量を見ると、上から2つは90=体重15kg以上30kg未満、180=体重30kg以上60kg未満です(2026年9月確認)。
35kgのレンが処方してもらっているのは、一番上の 180(30kg以上60kg未満) です。30kgに届いた時点で、一番上の規格になります。大型犬の薬代が高くなるのは、こうした上のほうの規格の値段を払うことになるから、というのが大きな理由です。
通院1回は1,000〜3,000円。避妊手術は4万円いかなかった記憶
通院1回の支払いは、うちの場合、保険を使って1,000〜3,000円くらいです。
レンはアイペットの「うちの子」70%プランに入っていて、かかりつけが窓口精算に対応しています。会計で3割を払えば、それで終わり。あとから請求書類を送る手間がありません。使ったのは、外耳炎、皮膚のトラブル、下痢といった通院です。通院は回数が積み重なるので、この仕組みにはかなり助けられています。
避妊手術は、4万円はいかなかったと記憶しています(正確な額ではありません)。半日入院のような形でした。避妊手術には保険が使えなかったはずなので、これは保険を使う前の、そのままの額です。
夜間救急:先代のとき1回で5万円以上
夜間救急には、ラクのときに1回だけ行きました。
夜中に、吐いたり下痢をしたりし出したのです。近くの夜間救急へ連れて行きました。注射を2本打ってもらい、1本が2万円。もろもろ含めて、支払いは 5万円以上 でした。
すぐに元気になったので、それ自体はよかったと思っています。ただ、金額は正直、高いです。夜間は1回でこれくらいかかることもある、と知っておくだけでも、いざというときに慌てずに済むと思います。
「超大型犬は受け入れ不可」と書いている救急もある
もう1つ、夜間救急で知っておいてほしいことがあります。体の大きい犬は、施設によっては受け入れてもらえないことがある、という点です。
たとえば東京の杉並動物夜間救急医療センターの公式ページには、夜間はスタッフ数が少ないため超大型犬は受け入れができない、と明記されています(2026年9月確認)。何kgからが「超大型犬」なのかは書かれていません。うちが行った救急の話ではなく、あくまで公開されている一例です。ただ、夜中に慌てて連れて行った先で「うちでは診られません」と言われたら、そこからもう一度探すことになります。
だから、いざというときの前に、近くの夜間救急の場所を調べておくこと。そして、自分の犬の体重を伝えて、受け入れてもらえるかを電話で確かめておくこと。元気なうちにしかできない準備だと思います。
歩けなくなったとき:抱っこで通った最後の数日
ラクは、3年前に見送りました。見送る2〜3ヶ月前に糖尿病が分かり、そこからは病院を往復する日々でした。
その間も、ラクはぎりぎりまで自分の足で歩きました。完全に歩けなくなったのは、最後の数日前からです。その数日は、抱っこで病院に通いました。ラクは20kg弱だったので、抱えられました。
歩けなくなってから、ペットカートを注文しました。ただ、届くより先に、ラクは亡くなりました。まだ出荷前だったこともあり、事情を話すと分かってもらえて、キャンセル料もかからずにキャンセルできました。
レンにも、いずれカートが要ると思っています。人間も、ペットも、介護は大変です。
病院の選び方:うちは「一番近い」で決めた
いまのかかりつけを選んだ理由は、単純に家から一番近いからです。それ以上の理由はありません。
先生は1人です。ただ、予約制がしっかりしているので、待ち時間はましなほうだと思います。
ラクのときは、先生が10人ほどいる大きな病院に通っていました。先生が10人いても、待ち時間はべらぼうに長かった。先生の人数が多ければ待たない、というわけではありませんでした。
そのうえ地味にきつかったのが、駐車場です。混んでいる日は、車を止める場所がありませんでした。うちは車で連れて行くので、止められないと、そこで詰まります。いまの病院は予約制なので、駐車場がいっぱいだったことは一度もありません。予約制は、待ち時間だけでなく駐車場にも効いています。
その車も、ふだんは自分で後部座席に飛び乗ってくれますが、嫌がる日は35kgを抱き上げて乗せます。病院の診察台と同じで、ここでも人の手が要ります。
もう1つ、選ぶときに見ておきたいのが、窓口精算に対応しているかです。保険会社と病院の組み合わせで決まるので、いまの保険の窓口精算が使える病院かどうかは、受付やサイトで確かめられます。対応していれば、会計で自己負担分を払うだけで終わり、あとから書類を送る手間がありません。
病院を選ぶときは、近さのほかに、 予約制かどうか(待ち時間と駐車場)と、 窓口精算に対応しているか を見ておくと、通いやすさがかなり変わると思います。
いざというときの前に確かめておくこと
予約制や駐車場、窓口精算は、病院を選ぶときに見る話です。それとは別に、 元気なうちに確かめておきたいのは、この2つ です。どちらも、必要になったときにはもう時間がありません。
| 確かめておくこと | うちで起きたこと |
|---|---|
| 近くの夜間救急の場所と、体重を伝えて受け入れてもらえるか | ラクが夜中に吐いたり下痢をしたりして、夜間救急へ。1回で5万円以上かかった |
| 歩けなくなったとき、どう運ぶか | ラクは歩けなくなってからカートを注文し、届く前に亡くなった |
よくある質問
Q. 大型犬は、診察台に飼い主が乗せるものですか?
A. うちの経験では、病院次第・その日の状況次第です。 病院のスタッフさんが上げてくれるときも、私が上げるときもあります。数人がかりのときも、そうでないときもあります。うちが通った2つの病院には電動で高さを変えられる診察台がありましたが、それでも乗せるまでは大変でした。上げるのを病院がどこまで手伝ってくれるかは、初診の前に聞いておくと安心だと思います。
Q. 大型犬の予防薬は、なぜ高いのですか?
A. 予防薬が体重ごとの規格に分かれていて、大型犬は上のほうの規格になるからです。 うちのレン(35kg)が飲んでいるネクスガードスペクトラは5つの規格に分かれていて、一番上の180が体重30kg以上60kg未満です(農林水産省 動物医薬品検査所のデータベースで確認・2026年9月)。レンはこの180を、毎年シーズンの初めにまとめて処方してもらい、約4万円を一度に払っています。
Q. 夜間救急は、大型犬でも受け入れてもらえますか?
A. 施設によります。 公式ページで「超大型犬は受け入れ不可」と明記している夜間救急センターもあります。夜中に断られてから探すのは大変なので、近くの夜間救急の場所と、自分の犬の体重で受け入れてもらえるかを、元気なうちに電話で確かめておくことをおすすめします。うちは先代のときに1回行き、注射2本ともろもろで5万円以上でした。
Q. 大型犬が歩けなくなったら、病院にはどう連れて行きますか?
A. うちの先代(20kg弱)は、最後の数日は抱っこで通いました。 レンにも、いずれペットカートが要ると思っています。先代のときは歩けなくなってからカートを注文しましたが、届く前に亡くなり、キャンセルしました。歩けなくなってから探すと間に合わないことがある、というのが、うちの実感です。
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